2023年のYahoo!ショッピングは、2022年10月に「日曜日キャンペーン」を終了したことや、超PayPay祭などイベントでのポイント付与を大きく減らした影響で、大きく落ち込みました。しかし、キャンペーン数を増やしたことなどから、2023年11月より売上は回復傾向です。こうした効果で、2024年のYahoo!ショッピングは、2023年の規模まで戻ると予想します。
そして、Yahoo!ショッピングが2024年に成長するには大きく3点が必要になりそうです。

1点目は、LYPプレミアム会員の活性化です。元のヤフープレミアム会員はLINEとの統合によりLYPプレミアム会員に移行していきますが、弊社の観測では自分がLYPプレミアム会員になったことに気づいていない会員がかなりの数に上ると思われます。ヤフーでもこうした問題は認識していて、LYPプレミアム会員向けのキャンペーンを強化しますが、2300万人を超える会員がYahoo!ショッピングで買い物を積極的にしてくれれば、Yahoo!ショッピングの成長が大きく期待できます。

2点目に、不適切な運営を行っている店舗への対策です。楽天市場は悪いレビューが付いたら店舗に確認したり、違反点数制度で運営に問題のある店舗への対策を5年前から強化していますが、Yahoo!ショッピングでは店舗数の多さもあり、対策しきれていません。
また、Yahoo!ショッピングで多い「無在庫転売」(自店舗で在庫を持たずにAmazonなどで注文して転売する行為)についても、Yahoo!ショッピングでは取締を強化していますが、まだまだ残っている状況です。楽天市場は安心して買い物ができるモールというイメージを持っているお客様が多いので、Yahoo!ショッピングが今後も売上を伸ばすには安心感が重要になってきます。

3点目に、もっとも重要なことは、Yahoo!ショッピングならではの「売り」が明確になっていないことです。楽天は楽天経済圏というわかりやすい仕組みを作りましたが、Yahoo!ショッピングもLINEやPayPayとのシナジー効果を出せるか、今年は問われることになりそうです。

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