Yahoo!ショッピングで店舗評価が良いなど一定の条件を満たすと、検索画面などに「優良ストア」というマークが付く「優良店」という仕組みがあります。
この「優良店」を獲得するための条件が、2022年10月12日のPayPayモールとYahoo!ショッピングの統合から、以下のように変わります。
優良店の条件、2022年10月から
1.総合評価が12点以上であること
2.優良店評価項目で一定の水準を満たしていること
3.優良配送注文数シェア率が50%以上であること
1の「総合評価が12点以上であること」も新しい条件ですが、すでに優良店マークがついている店舗ならほとんどの場合クリアしているはずです。問題は、3の「優良配送注文数シェア率が50%以上」ですが、商品が優良配送になっているかではなく、注文を優良配送の対象になる出荷方法で出荷したか、で判定されるので、クリアできない店舗が出てくると思われます。
まず、それぞれの内容について解説します。
1.総合評価が12点以上であること
総合評価とは、ストアパフォーマンスの画面で左側に出ている、以下の赤枠の数字です。
総合評価では、優良店の対象になっていない項目も含んだ点数です。たとえば、商品のプロダクトカテゴリ設定率や、ニュースレターの配信などです。
優良店の評価対象になっている項目かどうかは、項目の右に「優良店項目」というマークがあるかどうかでわかります。
なお優良店になるには、「優良店項目」だけで8~9点以上取らないといけないので、優良店になっているけど総合評価が12点未満である、ということはないはずです。そのため、この項目はいま優良店になっている店舗なら、問題ありません。
総合評価の点数に応じて倍!倍!ストアで負担したポイントのキャッシュバックが増える、などの特典が予定されています。12点を超えているから大丈夫と考えずに、できるだけ点数を上げていきましょう。
2.優良店評価項目で一定の水準を満たしていること
こちらは今までの優良店と同じ条件です。店舗評価や出荷の速さなど、お客様に評価される店舗であるか、評価されます。具体的に何点だと優良店になるかは非公開ですが、弊社の印象では、売上以外の項目でマイナス評価が1個もないこと、優良店項目で8点以上あること、ストア評価平均点など重要な項目がプラスであると、つくことが多いようです。
なお3ヶ月の注文数600件以上(月平均200件)または3ヶ月の売上1200万円以上(月平均400万円)のいずれかの条件を満たさないと、そもそも優良店項目の評価対象になりません。
10月以降は、今まで8~9点でOKだったのが変更になる可能性があります。
優良配送注文数シェア率が50%以上であること
今回の条件で最も達成するのが難しい項目です。出荷元が北海道など遠隔地だったり、配送方法でメール便が主体だったりすると、取得するのが厳しくなります。
ストアパフォーマンスの画面でも、以下のように優良配送注文数シェア率が表示されています。
メール便が主体の場合、ネコポスか宅配便へ
メール便にもクリックポストやゆうパケットなど様々なサービスがありますが、ヤマト運輸の「ネコポス」は宅配便と同じ配送日数を唯一保証しているサービスです。
ヤマト運輸のネコポスについての記載でも、以下のように宅急便と同じと記載されています。
今後もメール便を主体にする場合は、配送方法をネコポスにすることを検討してみましょう。なお、ほかのメール便よりもやや高いことが多いようです。
または、宅配便にすることでも対応が可能です。メール便で発送している商品は、低単価の商品であることが多いと思います。さらに送料無料にしている店舗が多いと思いますが、優良配送シェア率を取るためには、普通のメール便では厳しくなります。送料分を商品単価に上乗せするなどして対応しましょう。
その際、ライバル店舗の動きもチェックします。他店舗が優良店を諦めて通常のメール便のままで行く可能性もあります。
遠隔地の場合
遠隔地だったり、営業日の関係でそもそも優良配送が取りにくい、という場合は外部倉庫への委託も検討しましょう。Yahoo!ショッピングでも「ヤマト運輸フルフィルメントサービス」という外部倉庫を提供しています。
Yahoo!ショッピング以外の注文が多い場合は、アマゾンのFBAに預けて、Yahoo!ショッピング分の注文をFBA倉庫から出荷する「FBAマルチチャネルサービス」を利用したり、楽天スーパーロジスティクスを利用するなどの方法も可能です。こうした倉庫では、受注管理システムと連携ができるので、受注処理の自動化も可能です。
なおYahoo!ショッピングが提携している「ヤマト運輸フルフィルメントサービス」は送料は安いですが、保管料がかなり高い、という傾向があります。